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平成26年度入学式 「信」―心が繋がり、大きな絆となる―

2014年04月11日 | 全て, 大学全般

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日時:平成26年4月4日(金) 11:00~11:40
場所:奏楽堂?

式次第?
 1. 奏楽
 2. 入学許可
 3. 学長式辞
 4. 役員等紹介
 5. 奏楽

 4月4日(金)、11時から奏楽堂にて平成26年度入学式が挙行されました。

 音楽学部教員が奏でる「ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452 より第3楽章」の調べで迎えられた今年の新入生は、学部493名、大学院修士課程419名、大学院博士後期課程62名、大学別科28名の総勢1,002名。

  宮田学長は、式辞の最中に壇上で「信」という文字を揮毫(きごう)して掲げると、「人の言葉が心と一致し、信じることにより心が繋がり、大きな絆となるという意味です。学生生活が、人として生きる喜びを知り、信じ合えるものをつくりあげる、日々であってもらいたい。」と述べ、大学生活のスタートを切る学生たちにエー ルを送りました。

平成26年度入学式 学長式辞

入学おめでとう。

 何事においても自分が成し得たことの満足感とは、清々しくも輝かしいものであろう。本当におめでとう。

 しかし、よく考えてもらいたい。それは、諸君が一人で成し得たものではないということです。順風満帆の時よりも、上手くいかなかった時の方が多かったのではないでしょうか。

 そんな時、保護者の皆さんや、指導してくれた人々の、温かい愛情や、様々な助言があったからこそ、また前に進み出すことができたのです。そのことを、決して忘れないでください。

 さて、2020年に東京でオリンピック?パラリンピックが開催されることが決まりました。

近代オリンピックの創立者である、ピエール?ド?クーベルタン男爵は、オリンピックとは、スポーツと文化と教育であると説いています。

諸君はその開催の時に向かって、この東京藝大で研鑽を積み、日本の芸術文化を世界に大きく発信する、チャンスの時に入学しました。

 我々は、その2020年をゴールだとは考えていません。むしろ、それを期に、より創造的に、世界に発信できるように、これからの時期を過ごしていかなければなりません。ちょっと時間をください。

 

 (揮ごう)

 

 この文字は、殷や周の時代に青銅器に鋳込まれた金文の、「信」という文字です。「人」と「言」からなり、人の言葉が心と一致し、信じることにより心が繋がり、大きな絆となるという意味です。目標や信念を心の中に秘め、有意義な学生生活を過ごしてもらいたい。

「天の時、地の利、人の和」という言葉があります。

 「天の時」とは、大学生として過ごす時間であり、「地の利」とは、この肥沃な本学の環境です。そして、「人の和」とは、磨き上げられた感性を持つ若者たちの、信じ合える友との絆です。

 今日から始まる学生生活が、人として生きる喜びを知り、信じ合えるものをつくりあげる、日々であってもらいたい。

? 一例を挙げれば、先般の映像研究科の修了制作ですが、本人はディレクターとして映像を作り、音楽は音校生にゆだね、美校生も参加して、互いに議論を重ね、素晴らしい作品を造りあげていました。 まさしく、研究科や両学部の垣根を超えて、互いが互いを信じ合えたからこそ、成し得たものだと思います。これは東京藝大にしかない魅力です。

 今日、ここに揮毫した「信」という言葉を心の軸にして、これからの学生生活を過ごすことによって、諸君は、より魅力的な芸術家に成長し、自信を持って、社会に旅立つことができるでしょう。

 さあ、もうちょっと会場を明るくしてもらおう。照明さん、もっと学生たちを明るく照らしてください。今日は保護者の皆様は、体育館などでこの姿をご覧になっていると思います。

 

(スマートフォンで体育館に連絡??)

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(学長)     もしもし、聞こえますか。

(保護者会場) 「はい、こちら体育館保護者会場でございます。」(歓声)

(学長)     分かりました。そちらの雰囲気はいかがですか。

(保護者会場) 「皆さん熱心に画面を眺めていらっしゃいます。満開の桜にも負けな                   い晴れやかさです。」

(学長)     そうですか、それは良かった。保護者の皆さん、学生たちに

         拍手を送ってあげてください。(拍手)
        

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 互いに垣根を越えて、共通した意識を持つ。人は一人では生きられません。もちろん個人の素晴らしい感性というのは大事にしてください。すべては友である、そして信じ合うことによって大きな大きな日本を、芸術の文化の和を、世界に広げていってもらいたいと思います。

「信」、この文字に精神の輝きを託し、この言葉を諸君に贈りたいと思います。

 

入学おめでとう。

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